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日本フランス語学会第304回例会

日時: 2015年12月5日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室

(1) 新田 直穂彦 (東北大学大学院)

「luiとyとの対立」

司会: 酒井 智宏 (早稲田大学)

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(1) 新田 直穂彦 (東北大学大学院)「luiとyとの対立」

フランス語に於いて、間接目的(à+N)が代名詞化されると、与格代名詞(lui)、中性代名詞(y)、à+人称代名詞の強勢形(à lui)のいずれかに置き換わる。これらの代名詞の内、lui, y の両者に対して共起可能な動詞ressembler, répondre, appartenir, donner, ajouter を取りあげて、lui, y の選択基準を考察した。
ressembler の構文では特定の個体がlui に、範疇がy に対応する。répondre の構文では自ら行動できるものがlui に、自ら行動できないものがy に対応する。appartenir の構文では、主語と間接目的との関係がlui, y の選択を決定する。donner, ajouter の構文では、間接目的が直接目的の受け手とみなされる場合に、lui が使用される。このようにlui, yの選択基準は構文ごとに異なる。しかし、どの構文に於いても、間接目的を明確を指示する場合にlui が、曖昧に指示する場合にy が選択されるということは共通している。明確な指示か、曖昧な指示かという区別は、lui, y の選択だけでなく、人称代名詞(il)と指示代名詞(ce)との選択にも認められる。このことから、lui とy との対立は、il とce との対立と平行関係にあると考えられる。
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