お ぼ え が き

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日本経済新聞「エセ関西弁、なぜバレるの?」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB17H11_X10C15A6AA1P00/

kabuto

近畿地方以外の出身のひとが、関西方言で話そうとしても、「あんたエセやろ」といわれる。なぜばれるのか。
そのこたえは、記事にもあらわれているように、東京式アクセントよりも、京阪式アクセントのほうが「型」の数が多く、複雑にできているから、ということに尽きる。

また、記事にはあらわれていないが、1拍の語を2拍にのばし、かつ独自のアクセントをあたえるところがちがう。その変化は、助詞をつけたときの単語本体との高低の変化とひとしい。たとえば、

目 めえ(低高)∽ 目が(低高)
歯 はあ(高低)∽ 歯が(高低)
血 ちい(高高)∽ 血が(高高)

さらには「あめ」(雨)の「め」を2拍にひきのばしし、「あめえ」(低高低)というひともいる(若年層にはすくないが)。これもまた、「あめが」(低高低)と助詞をつけたときの3拍の変化とひとしい。ただし、「あめえ」の場合は、1拍の語をのばすときほど長くないので、2拍にのばしているとみるべきか、それとも拍内での声調のようなものとみるべきか、微妙かもしれない。

ことをいっそう複雑にしていると思うのは、ひとことに関西方言といっても、ヴァリアントがたいへん多いということだ。
図になっている紺谷勇斗さんの調査で、「迷子」「姿」「レンガ」がすべて頭高式アクセントになっているが、わたしが親しんでいるアクセントは「姿」のみ頭高式で、「迷子」「レンガ」は「低高低」だ。
例としてあがっている、「このかぶとの名まえ、知ってる?」のアクセントもわたしのとはちがう。わたしは、冒頭の「この」が「低低」ではなく「高高」だ。